日本語版ウィキペディアに「カーダシアンインデックス」を立項した

Twitterしていないで、研究しろ! / 2023-06-14T00:00:00.000Z

今年の1月に「不整合 (地質学)」を日本語版ウィキペディアへ立項してから、シリコンバレーバンクの抄訳をしたりしていましたOsumi Akariです。書く気が起きたのでもう梅雨の季節ですが、カーダシアンインデックス(K-Index)を日本語版Wikipediaへ立項してみました。

本当のことを言えばTwitter上でK=39.5となっていることに気づいてしまった方のツイートを見たので作ってみた、という感じです。というわけで翻訳する過程で気になったことなどを書き留めていこうかと思います。

そもそもが風刺

一応真面目な指数かのように英語版が書かれていたので、一応私はそれに従って翻訳しました。しかしながら本文中にも書かれている通りこの指数の存在は単なる皮肉です。発表された論文を読めば分かるかと思いますが、かなりふざけた(誉め言葉)内容だと思います。そのため日本語にはしたものの若干真面目になりきれていないような文章が残ってしまいました。

そもそもこの指数の存在が由来となったキム・カーダシアンに対して「実力に比して過剰に評価されている」という批判が暗になされており、Twitter上だけでちやほやされているような科学者は実質的にキム・カーダシアンと同一である、といった皮肉が含まれていると 私は 感じました。しかしながらウィキペディアのスタンスは、出典に書かれている以上のことを書かないというものがありますので、このような皮肉を書くのには向いていないという点があります。中立的な観点を維持しつつK-Indexは風刺的な要素が含まれているということを示唆するようには書きましたが、出典に書かれている以上のことを書けないので、ぎこちない日本語になってしまった気がしています。この文章を読んでいる方がいい感じにして下さったらありがたいな~~、と思います。

グレートバリントン宣言とK-Index

K-Indexの活用としてジョン・P・A・ヨアニディスにおける2022年の論文が挙げられています。この論文においてはグレートバリントン宣言に賛成した人々が、この宣言と反対の内容を持つジョンスノー覚書の(K-Indexの大きい)賛成者によって除け者にされてしまっているということを指摘しています。といっても個人的にはかなりこの論文に対して違和感を感じました。

同論文が示していることとしてK-Indexが高い(実績に見合わない人気がある)科学者によってグレートバリントン宣言が過少に評価されるよう世論が誘導されているというものがあります。確かにジョンスノー宣言に署名している科学者はK-Indexが極めて高い人が多いという指摘は正しいものであるとは思います。しかしながら極めて高いK-Indexが存在することと、それによって世論が誘導されているというのは必ずしも明瞭なものではありません。また、グレートバリントン宣言はトランプ大統領の意向に沿っている宣言であるという指摘もあり、必ずしもK-Indexの高い人々によって「妨害」がなされているというものではないと個人的には思っています。

個人的な感情によってその記載を亡き者にするのはかなり終わりだと思うので削除はしなかったものの、違和感はめちゃくちゃ感じたということを表明しておこうかと思います。

最後に

全体的に活動が低調となっていますが、善処をすることによってどうにかしようと思います。

Writer

Osumi Akari