マグマが出てこない「水蒸気噴火」について前回は解説させていただきましたが、今回はちゃんと(?)マグマが出てくるマグマ噴火についてざっくりと説明していこうかなと思います。
結論
- マグマが地表へ
- マグマ由来の様々な物があふれ出る
詳しく
先日の噴火のタイプについて解説した記事で使用した画像を再度掲載するので、嵩増しをしながら基本をもう一度確認したいかと思います。
地下から上がってきたマグマが山頂ではないところからも地表へと噴き出していますね。既に存在する火山からの「噴火」と聞くとどうしても山頂からの噴火を想定してしまいがちですが、山の周囲ならばどこでも出てくる可能性があるため注意が必要です。
山頂ではないところからの噴火として有名なものは江戸時代に発生した富士山の宝永噴火でしょうか。この噴火では3776mの高さがある富士山の山頂からマグマが噴出したのではなく、山頂から見て東にあるところから噴き出しました。この噴火で形成された新たな火口を「宝永火口」といい、静岡県側から見たときの富士山の右の方にちょっと出っ張っているように見える「宝永山」まで形成しました。
噴火においては、マグマが到達するまでに存在した地表由来の砕屑物(水蒸気噴火で出てくるものは基本的にこれ)と、マグマ由来の何かが噴き出てきます。どっちも人間生活にとってろくでもないものであることには変わりありませんが、マグマらしいものがいっぱい出てきます。代表的なものとして以下のものがあります。
- 火山砕屑物(テフラ)
- 溶岩
- 火山ガス
マグマの種類で異なる点
さて前々回で「火山の分類」について書かせていただいたのですが、そこではマグマ噴火の分類表を掲載させていただきました。そこでは、マグマの種類と火山の形状に大きな関係性があるというような説明をさせていただいたかと思います。
この関連性は、噴火による被害にも関連性があることが分かっています。ここでは簡単に示すだけとしておきますが、基本的にマグマの粘度が低いものは大きな被害をもたらさず、反対に粘度の高いものは大きな被害をもたらす傾向にあります。しかしながらこれはあくまで傾向ですので、実態と大きく異なる場合があるためその点には注意してください。
最後に
前回を含めて、前々回で触れた噴火の大きな2タイプのかなりざっくりとした説明が終わりました。正直あまり子細なことについて書けていないので、今後の記事と合わせて読まれることを強くおすすめします。