プレートや断層によるものとメカニズムが違う火山性地震

どっちにしろ揺れることは一緒なので混乱しがち / 2022-08-18T00:00:00.000Z

噴火の前に起こることというものは様々なものがありますが、その一つに「火山性地震」というものがあります。「地震」といっても一般的に「地震」と呼称されるプレート境界のものや断層内のものとはメカニズムが違うので、その辺りをざっくり見ていきたいかと思います。

結論

  1. マグマが上がってきて押しのける
  2. 色々な分類がある

プレート境界のものの仕組みを取り敢えず

「地震」というワードから想起されるものとして一番多いのは「海溝型地震」であると勝手に思っていますが、海溝型地震はどのようにして発生するのでしょうか。プレートテクトニクスの話でちょっと触れていますが、ここでも少し触っていこうかと思います。

沈み込みのざっくりとした図

上記に示したものは、プレートが沈み込んでいる現場のものすごくざっくりとした断面図のようなものです。この沈み込む際に陸側のプレートが海側のプレートにグググっと引き込まれてしまいます。しかしながらその引き込まれる度合いには限度があるので、ある程度引き込まれると陸側のプレートが引き込まれる前の位置へと戻ろうとして地震が発生します。これがものすごくざっくりとした海溝型地震の発生機構です。

マグマが上がってくる

以前マグマ噴火の概要を説明させていただいたことがありますが、そこでも遠回しに触れさせていただいた通りマグマ噴火はざっくりと以下の図を示しながら説明はできるものの、最初からこんな感じでマグマが詰まっているわけではありません

マグマ噴火の概要

常識的に考えて理解されるかとは思いますが、常にマグマがこのようにみっちみちだったら地面を掘ったらマグマが出てくるという大変危険な状態が続いてしまっているということになります。つまり、通常は下からマグマが様々な理由で上がってくるのでそのマグマの通過に際して既存の地層などが邪魔をしてしまいます。それを突き破ったり暴れるシャワーのようにそれなりの量のマグマが流れたりすると、地面が揺れます。これが火山性地震と呼ばれているものの基本的な発生原理です。

分類

科学の基本的なものの一つに「物事を分類する」というものがあります。適切な分類を行うことで類例を言語化して比較分析ができるようになったり、新たなものがどのような性質を持っているかを調べる助けになったりするなど、非常に有用です。

当然ながら「同じ揺れ」とはいえ、起きている場所やその規模によって分類が火山性地震でも行われているのですが、この分類というのはちょっと複雑なものになってしまっています。私は火山がメインではないので明言は避けさせていただきますが、波形・場所・規模で大まかな分類がなされています。

関連リンク

最後に

前回のざっくりわかる火山シリーズ: 火山砕屑物の流れ「火砕流」

かなりざっくりとした説明を久しぶりに書いた気がします。書いているこっちもむずがゆいので、読まれているあなたもむずがゆい説明だったと思うのですが、執筆しているのが8月10日の夜というお盆前シーズンなので許してください。昨日の自由研究についてのポエムも書いたんだし。

Writer

Osumi Akari

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