エクスプローラーでSSDの表示容量が合わない

シャドーコピーならもうちょっと分かりやすく出してほしい / 2022-10-19T00:00:00.000Z

私は外付けSSDを使用しているのですが、当然ながら容量を気にしないレベルのSSDを買えるほどの富豪ではないので時々容量を気にしています。しかしながら身に覚えのないレベルでSSDの容量が増加してしまっていることに気づきました。容量を下手に圧迫されると当然ながらSSDが使用出来なくなってしまいますので、どうにかしたという記録をここに残していこうかと思います。

結論

  1. ドライブ全体と全選択で使用容量が大きく異なる
  2. 犯人はシャドーコピー

容量

外付けSSDを使っていると容量が気になるので、エクスプローラーで右クリックを行うことによって容量を確認することが多々あると思います。また、そのドライブのルートで全選択を行い使用容量やファイル数を確認することもまた多々あると思います。というわけで私の使っているSSDの容量をこの2つの方法で見てみましょう。

ドライブ全体の使用容量と全選択で得られる容量

…「この状況を説明してほしい」という気持ちは私がこれを見た時に生まれたので読者の方にはその抱かないでほしいのですが、この状況はどういうことなんですかね本当に。ファイルシステムの都合でわずかな差が出来たりすることはあるのですが、 432GBと110GBをわずかな差として受け入れられるわけがありません。当然ながら隠しファイルの表示もオンにしているので全選択漏れということも考えられませんでした。

そのため、

  • ページファイルが残されていないかを確認したり、
  • ディスクの管理ツールからパーティションの認識が誤っていないか確認したり、
  • chkdskツールでドライブの破損が存在しないかを調べたり、
  • ディスククリーンアップツールでドライブの中にあるゴミ箱を整理したり、
  • System Volume Informationが壊れていないか観察したり、
  • Diskinfoというフリーウェアを用いてフォルダ使用率を確認したり、

しましたが、どれもエラーが存在しないといった結果を返してきました。ということで残った結果はシャドーコピーと呼ばれる機能です。これはWindowsに組み込まれたバックアップツールの一種で、簡単に言えばPCに接続しているだけでゆっくりとしかし確実にドライブのバックアップを自動的に行ってくれるといったものです。ドライブが破壊されるのはユーザー視点から見れば割と突然に感じられることも多いので、非常に有用なツールといえます。というわけでコマンドを使ってシャドーコピーの実態を見に行きましょう。

コマンド

管理者権限でコマンドプロンプトを開きvssadminというツールを使って状況を確認します。

vssadmin List ShadowStorage

シャドウ コピーの記憶域関連付け
   ボリューム: (R:) \
   シャドウ コピーの記憶域ボリューム: (S:) \
   シャドウ コピーの記憶域の使用領域: 290 GB (62%)
   シャドウ コピーの記憶域の割り当て領域: 302 GB (64%)
   シャドウ コピーの記憶域の最大領域: UNBOUNDED (3688661593%)

SSDの内現状で6割以上が別ドライブのシャドーコピーなるものに使われていることが分かりました。シャドーコピーは有害なものではないので、容量を圧迫している原因が明らかになった今あえて削除する意味はないのですが、 ブログのネタになるという理由と せっかく知らないWindowsの機能に触れられたということで試しにこれを削除してみることにしました。

基本的にシャドーコピーはcmdから触るものなので、先程も出てきたシャドーコピーを扱うためのツールvssadmin:を用いて削除してみましょう。ところがvssadmin delete shadows /for=s: /allというコマンドで削除しようとしたところ、

エラー: スナップショットが見つかりましたが、許可されているコンテキスト外のものでした。これらを作成したバックアップ アプリケーションを使用して、削除してください。

というエラーが出てきました。しかしながら非推奨となってはいるもののPowershellから呼び出せるWMIコマンドラインユーティリティというものを用いてシャドウコピーを消すことを試みました。cmdの画面からpowershellと入力したりスタートメニューからPowershellを開いたりした上で、

wmic shadowcopy delete

というコマンドを打ちました。幸いなことに非推奨コマンドとはいえきちんと動くので終了した後の使用容量をエクスプローラーで確認してみましょう。

処理後

わーい!!!

というわけで細かい値は一致してはいないものの、SSDの容量の大半を食っていたシャドーコピーを削除することが出来ました。わーい。

関連リンク

最後に

前回の技術関係の記事: 診断系にTwitterが乗っ取られていると思ったら

シャドーコピー、ファイル消失防止の機能の1つということは知っていたのですが、ここまでこっそりとかつ少しだけ目に見える形でドライブの容量を食べていくのは普通に知りませんでした。もうちょっと堂々と見える形でやってくれたら嬉しいんですけどね。

Writer

Osumi Akari