Braveというブラウザをご存じですか。これはJavaScriptの生みの親であるブレンダン・アイクさんが発表し2015年から開発が続けられているもので、既存の広告を除去する代わりにBraveサイドが配信する広告を挟み、コンテンツを提供している人々やそれを見ている人々(!)には「BAT」という仮想通貨が配布されるといったものです。
私はこのブラウザの存在自体は知っていたものの絶妙に胡散臭いことから避けていました。しかし私の周囲にBraveを使用している人々がある程度いることを鑑みれば、ひょっとしたら余っているBATを私に向かって投げつけてくれるかもしれないと思ったので、BATを受け取ることが出来るようにしてみました。どうして受け取る側が手間をかけないといけないのかはよく分からないのですが、取り敢えずやっていきましょう。
結論
- Braveブラウザは要らない
- Gemini・Uphold・bitFlyerのどれかは必要そう
受け取る
実はBATを受け取れるようにするだけならBraveブラウザは不要です。受け取るためだけにBraveをインストールするのは普通に逆張り大好きマンの信条に反すると思ったので、愛用しているFirefoxから登録していきたいかと思います。まず初めに「Brave Rewards Creator」というページにアクセスします。
登録ボタンを押しメールアドレスを入力するとそのメールアドレス宛に確認メールが送られてきます。そこに書かれているリンクへアクセスし、名前を入力することで最低限の設定は完了します。以下のようなクリエイター向けページを見ることが出来るようになります。
次に自分のサイトをアカウントへ紐づけしましょう。Brave Rewardsでは受け取りの対象となる媒体のことを「チャネル」と呼ぶらしく、ウェブサイトの場合はサイトのURLを入れると特定のファイルをアップロードするかDNSレコードに特定のものを追加するかによって紐づけの確認がなされます。このサイトはCloudflareを使用していることからDNSのTXTレコード追加を選択しました。Cloudflare Dashbordからレコードを追加しBraveサイドで確認を行うと、自分のサイトを確認することが出来ました。
こうすることによってこのサイトをBraveを用いて閲覧した人類からBATを受け取ることが出来るようにすることが可能となりました。私は不快な広告が嫌いなので万が一にでも閲覧して下さった方に不快な広告をお見せすることのないよう、このサイト内における広告を切らせていただいています。そのためこのサイトを閲覧している間は広告を気にすることなく私のゴミ文章を楽しむことが出来るようになっています。
日本円へ
BATを日本円にすることは不可能ではありません。しかしながらBraveと協業しているbitFlyerのアカウントが必要となります。これは「Web3!分散!脱中央集権!」と言っている胡散臭い人に持ち上げられているものを現実の通貨へ変えるためには、ものすごく中央集権的な取引所を用いなければならないということのようです。何という皮肉でしょうか。
一応以下の画面を見る限り、GeminiかUpholdのアカウントを持っていることでも対応はできるとのことです。イーサリアムなりステラルーメンなりにして私が使用出来る仮想通貨と現実の通貨を交換できる場所へ送金することで、bitFlyerにアカウントを作らずともどうにかできそうではあります。
しかしながらわざわざ海外取引所を用いるメリットが特に思いつかなかったので諦めました。税務署に変な目で見られても面倒なだけですし。しょうがないので大変ムカつきますがbitFlyerの登録をしていきます。具体的な方法は恐らく検索すれば埃の山のように出てくるので省略しますが、金融機関や証券会社と登録方法はさして変わらず(それはそう)、マイナンバーカードか運転免許証を用意してeKYCを済ませれば普通に使えます。ちなみに本人確認が済む前に接続しようとすると以下のようなエラーがbitFlyerサイドで出てしまいます。
午前4時という極めて人権的な時間にeKYCを行った結果、(マイナンバーカードのケースを外し忘れて再度提出する羽目になったこともあり)本人確認完了まで33時間ほどかかってしまいましたが、何とかbitFlyerを利用することが出来るようになりました。先程失敗した連携設定をもう一度やっていきましょう。
といってもそこまでやることはありません。Brave Rewards Creatorへとログインし、bitFlyerへ接続ボタンをクリックします。するとbitFlyerのページへと遷移するのでbitFlyerへとログインします。ログインが成功したのならば「Brave Creator Service」へユーザー固有の識別子を認識させることを認めるかどうかの画面が出てくるので、これを許可します。するとBraveのページへと戻って来た上でアカウントの接続が出来ている表記になります。あとはしばらく待ち、(確認のためだけにインストールした)Braveブラウザから自分のサイトを見てみましょう。
上記の画面のように「未認証クリエイター」ではなく「認証クリエイター」になっていればチップをBATで受け取る準備は終了です。気長にチップが来るのを待つか、チップを送りたくなるような質の非常に高いコンテンツを作りましょう。なお管理画面で接続を完了してからBraveブラウザサイドで確認出来るまで8時間ほどかかりました。時間かかりすぎだとは思うのですが、この高速性がWeb3ということなのでしょう。知りませんが。
ちなみに公式ガイドラインによれば自分自身によるチップは禁止されています。しかしながらBrave RawardsにbitFlyerのアカウントを接続することによって、BATをそのまま日本円へと変えることは不可能ではないのでもし引き出したいのならばそちらを用いるようにしましょう。なおbitFlyerから日本円を引き出そうとするとまあまあな額の振込手数料がかかるようなので、その点に注意していただければ幸いです。
最後に
個人的にはリンクを書き換えて勝手にアフィリエイトリンクにしていたブラウザという印象しかないBraveですが、意外に使用している人が多そうなので受け取りをできるようにしておきました。どうして受け取る側が手続きをわざわざしないといけないのかと思う上に5%も掠め取られることを考えてしまうと大変に癪に障るのですが、関係ない人が儲けてしまうより138億倍マシだと思うとギリギリ許せるものでしょう。
ちなみに私はpringという送金サービスとイーサリアム経由での贈与の受け取りに既に対応させていただいているので、出来ればそちらの方の利用を検討していただければ幸いです。また私の贈与に関する考え方は「運営者への贈与について」というページに書かせていただいて降りますので、万が一贈与を検討されている方がいらっしゃる場合はそちらをご参照ください。