火雷神社(からいじんじゃ)は前回紹介した丹那断層公園から北に3.5kmほど離れた場所にある神社です。初見だと若干読み方が分からない神社ですね。この神社では丹那断層公園と同様に断層が動いた証拠を見ることが出来ます。というわけで行ってみました。
結論
- ぱっと見ではめちゃくちゃ分かりづらい
- どんな風に鳥居や参道があったのかを考えてみると見えてくる
火雷神社
さて前回紹介した丹那断層公園と同様に、火雷神社には1930年の北伊豆地震によって地表に現れた断層の影響が見られます。下の写真を見てみてください。
現在はフレーム外左の場所に鳥居があるのですが、かつては鳥居-参道-本殿が一直線に並ぶような形となっていました。なぜ現在のような形になってしまったのでしょうか。
この投稿の雰囲気から察した方も多いと思いますが、これは北伊豆地震によって左にずれてしまったからです。ちょうど鳥居と本殿サイドの間に断層が地上に現れる部分が走っていたためこのような形になってしまいました。この関係性は本殿サイドから見下ろす形で見てみるとさらに理解が深まるでしょう。
分かりづらいかと思ったので勝手に線を付けておきました。
ここに付けられた線は1930年の北伊豆地震以前の物を想像して示したものです。すなわち「鳥居-参道-本殿が一直線に並ぶような形」を現在の本殿の位置ベースで構築しなおしたものといえるでしょう。かつては鳥居がきちんと参道に対してきちんと正面にあったのですが、地震で崩れてしまったとはいえ鳥居は若干ズレてしまっています。
それはオレンジ色で示させていただいた断層が地表に出ているラインがちょうど鳥居と階段の間に現れたためと考えられます。そのため鳥居と参道の関係性が若干ちぐはぐになってしまっています。こうやって見ると左横ずれ断層とはどちらかから見て相対的に左へ動く断層のことを示すことがよく分かるかと思います。
最後に
前回の丹那断層公園と合わせて訪れてみると、やはり断層を体感することが出来ますね。アクセス性がめちゃくちゃ悪いことを除けば何回も訪れたくなる場所でした。
結論が前回の記事と全くといっていいほど同じなので、中身としてはすっからかんの記事なのですがいかがでしたでしょうか。これを機に断層の動きやその活動について興味を持っていただければ幸いです。