「足柄県は地学の楽園」という記事内において、私は丹那トンネル開通の影響で丹那盆地は稲作から酪農メインの地へと大きく変遷を遂げたという記載をさせていただきました。この地で作られる牛乳としてその名もずばり「丹那牛乳」というものがあります。
丹那断層公園と火雷神社へ訪れるいい機会を友人から得たので、この丹那牛乳が生まれる里である「酪農王国オラッチェ」へも足を運んでみました。あまり時間が無かったため書けることもあまりないのですが、取り敢えず筆を執ってみました。改めて見返してみるとオラッチェの回し者のような記事になってしまっているのですが許してください。
結論
- 丹那牛乳の里
- めちゃくちゃ美味しい乳製品
オラッチェ
丹那牛乳の歴史は公式サイトをご覧いただくのが一番分かりやすい(空白の20年間があったりしますが、これを調べようとすると函南町の図書館に籠らざるを得なさそうなので断念)のですが、ざっくりと紹介するのならば以下のようになります。
- 1880年代: 牛が丹那盆地へ導入される
- 1900年代: ホルスタイン種導入
- 1910年代: 組織化及び牛の改良開始
- 1920年代: 東京へ販売開始
- 1934年: 丹那トンネル開通
- 1955年: 丹那牛乳工場操業開始
- 1997年: 「オラッチェ」オープン
1934年の丹那トンネル開通以前からも酪農がおこなわれてきたのですが、東海道本線丹那トンネル開通に伴う地下水量減少により酪農がより盛んに行われてきたと言えます。タイトルにもなっている「オラッチェ」なのですが、これは丹那牛乳の処理工場に隣接して作られている施設で、すぐそこに隣接している牧場に住んでいる牛やウサギ、酪農に限らない農業とふれあうことが出来ます。
丹那断層公園から見通せる程の距離にあり、建物の屋根の一部が赤いこともあって特に迷わずにたどり着くことが出来ました。入場するだけなら無料なので気軽にやってきてしまいました。まあ極めて質がいいので無料で済まなかったのですが…。
食品など
オラッチェのコンセプトから分かる通り、オラッチェの内部では様々な「食」に関する体験をすることが出来ます。もちろん生産的な食の体験をすることも出来たのですが、時間が無かったのでどちらかといえば消費的な食の体験をすることになってしまいました。下の写真はその消費的な食の体験を端的に示した画像です。
ソフトクリームは450円と若干高い印象を持たれるかもしれませんが、その分濃厚で新鮮な牛乳をたっぷりと使い、砂糖の甘さばかりじゃないソフトクリームを味わうことが出来ます。私は極めて不器用なのでコーンではなくカップをいただいたのですが、「コーンでよろしいですか?」と店員のお兄さんが聞いてくださるのは大変ありがたかったです。
また丹那牛乳は代表的な丹那3.6牛乳を含め以下のようなレパートリーがあります。
- 丹那3.6牛乳
- 丹那特濃乳
- 生乳鮮度にこだわった丹那牛乳
- 丹那低脂肪牛乳
- 丹那のめぐみ
私はリッチな気分に気軽になりたかったので丹那特濃乳を買ってしまいました。丹那特濃乳を簡単に表現すればクリーム入り牛乳で、牛乳のさっぱり感はあまりありませんが、コクというか牛乳の固体感というか、そういったものが通常の牛乳の比ではないレベルで感じられるものです。なぜかオラッチェでは丹那3.6牛乳と等価格で販売されていたので買ってしまいました。
きちんと冷蔵庫に入れてから飲んでみたのですが、本当に喉を流れる牛乳の粘度が他の牛乳と段違いに感じられはするものの、練乳みたいに喉にずっと残る感じはせずスッキリと流れていくような少々不思議な感覚がしました。めちゃくちゃ美味しかったので、また機会があれば買ってみたいと思います。
最後に
次回のおでかけ: 「The 蛇紋岩展」を見に行った
公式通販においてある程度グッズやお菓子などを購入することは出来るのですが、丹那牛乳そのものを通販で購入することは出来ません。長くても一週間で消費期限が切れてしまう上、10度以下の冷蔵保存を行う必要があることを鑑みれば当たり前なのですが、めちゃくちゃ美味しいのにもったいないなという気分を伊豆から離れるたび味わってしまっています。伊豆や静岡県東部においてはスーパーはおろかコンビニですら販売しているのに、ちょっと外に出てしまうと入手難易度が大きく上がってしまうんですよね。悲しい。
とまあ私の終わっている筆力と食レポ力を基に記事を書いてみました。とにかく丹那牛乳は美味しいので伊豆へ訪れた際は飲んでみてください。