Twitterが他のSNSの宣伝を禁止した

リンクはNG、クロスポストはOK / 2022-12-19T00:00:00.000Z

Twitterがイーロン・マスクに買収されて以降、サービスや企業の体制について様々な変更が行われています。ついに競合SNSへのリンクを禁止とするポリシーを発表しました。まだあまり情報はありませんが、手元にある情報を簡単にまとめておきたいと思います。

2022/12/19 13:42 JST 追記: TechnoEdgeによればこれらのポリシーをTwitterは削除したようです。現状のところ何も説明はありません。

結論

  1. 「Promotion of alternative social platforms policy」を作成
  2. FBやMastodonなどへのリンク誘導を行う活動を禁止
  3. linktreeなどを通しても禁止

他のソーシャルプラットフォームの宣伝に関するポリシー

Twitterのサポート(@TwitterStatus)は2022年12月19日の午前2時37分に連続ツイートを投稿しました。この連続ツイートを要約すると、

  • Twitterのユーザーが様々なプラットフォームで活動しているのは理解している
  • だが一部のSNSの無料プロモーションは禁止する
  • 以下にあるリストのSNSが対象
  • それらのSNSの宣伝のみするアカウントは削除する
  • クロスポストや有料プロモーションはOK

といったものです。このスレッドの最後にはポリシーへのリンクが記載されており、これとは大きく変わらない内容がリンク先には書かれています。このポリシーをまだ深く読み込めてはいませんが、それらのSNSへのリンクは全般的に禁止しツイートレベルでもアカウントレベルでも上記で禁止されている行為を行った場合削除しうるということであったり、スレッドを見ればSNSのリンクのみ宣伝しまくるアカウントを削除する(we will remove accounts created solely for the purpose of promoting other social platforms)であったりと様々に読み取れるものです。イーロン・マスクは「Twitterにお金を払っていない広告を見るのはユーザーもうんざりだろう」といった趣旨のツイートをしており、後者のようなパターンを禁止したいと考えることも出来ますが、先日からマストドンインスタンスへのリンクを張れない事態が継続していたことを考えると意図を読み取るのはまだ難しいといえます。

今後どうなるかは分かりませんが取り敢えずは積極的にこれらのリンクを掲載することを避けると同時に、Twitter以外での情報発信方法を確保しておくべきでしょう。

禁止したSNSのリスト

関連リンク

最後に

次回の技術関連の記事: Slackのプライベートリポジトリが年末年始に不正アクセスされる

数日前からマストドンへのリンクを貼ろうとすると危険なURLとして弾かれる現象が確認されていましたが、これが正式なポリシーとして出てきたということでしょうか。競合SNSを使わなくていいレベルにTwitterのクオリティを上げるのではなく、競合SNSとの関係性を断つ方向性に舵を切ったようです。

Twitter、何がしたいのかいよいよ分からなくなってきました。イーロン・マスクの買収によってTwitterが良くなると思っていた人に意見を聞いてみたいですね。Twitter創業者のJackさんも「意味の無いこと」とツイートしている程の愚策ですが、いつまでこのポリシーが適用されるのか、一Twitterユーザーとして純粋に気になります。またリンクというSNSを使用する上で良く行う機能についてプラットフォーマーが自由にコントロール出来てしまうといった事実は、Twitterが失いつつある広告主をさらに失いかねない行為だと思うのですが、そこまで考えが至っているのか…とも感じます。

2022/12/19 18:40 追記: 結果として撤回という形になりました。ニュース配信サイトとの議論の最中にイーロン・マスクは「Policy will be adjusted to suspending accounts only when that account’s primary purpose is promotion of competitors, which essentially falls under the no spam rule」とツイートしている通り、少なくとも表面的にはスパム排除を目的としたものだったようですが、どう考えても伝え方を間違えていることについて、どうして公表前に気づけなかったのでしょうか。これで当面他のSNSへのリンクを張ったとしてもアカウントがロックされないということになりそうですが、このように運営が不安定であるのは普通に不安材料ですね。

Writer

Osumi Akari