年の瀬なのでKyashを導入した

オタク君はKyashを使いがち(本当か?) / 2022-12-30T00:00:00.000Z

「キャッシュ」という言葉を聞いた時、思い浮かぶ英単語は何でしょうか。私は「cache」だったのですが、一般的には「cash」を思い浮かべる人が多いらしいです。現金を常に求めている人は私だけではないようです。安心しました。

さてここで「Kyash」を想像された方はいらっしゃるでしょうか。これは銀行口座やクレジットカードからチャージをすることによって、Visa加盟店においてプリペイドカードと同様に使用したり、個人間で送金を行ったりすることの出来るサービスです。個人的には「ことら送金」という銀行が主となって運営している送金サービスがもっと広まってほしいなと思っています。しかしながら宣伝が絶望的なせいで周囲に存在を知っている人々がびっくりするほどいないため、例え対応している銀行に口座を持っている人に対しても使えないものとなっています。そのため存在が割と知られているKyashを導入してみました。

結論

  1. 個人間送金+Visaプリペイドカード
  2. 友達から紹介を受けると900円分のポイント

オタク君はKyashを使いがち

世の中には割り勘という文化があります。これは他人と食事を行った際、それにかかった費用の総額を食事の参加人数で割ったものについて、各自が負担するといった代金の決済方法です。他人と少しだけ高い物を買って利益を得ようとする最悪の最適化問題が発生することもありますが、そのような人とは最初から食事をしないことが良いとされています。

割り勘で決済すると言っても、実際は店舗に対して一人の人間が決済を行い、その後関係者間で送金を行うといった行為がその実態と言えます。関係者間での送金は現金の他に資金を移動できるサービス、例えばPayPalやpringなどが用いられることもまたあります。しかしながらこのようなサービスを用いる際には当事者同士が同じサービスを使っている必要性があります。周囲にも感情的にPayPayを可能な限り使いたくない人々はいるので、PayPay以外の個人間送金が可能となるサービスを聞いてみると、私の周囲にはKyashを挙げる人が多くいました。あまりこの手の送金サービスを増やしたくはないのですが、他人の口座番号を聞く出す不審者になるよりはKyashを導入したほうが早そうなので導入してみました。

ちなみにKyashはモバイル時代のアプリであるため、紹介制度という極めて近代的な制度があります。紹介した人には300ポイント、紹介された人には900ポイントが、紹介された人が銀行口座経由で入金を行った際に貰えるというシステムです。銀行口座経由での入金は5000円からという、振替関連の費用を節約するためなのかそれなりに大きな金額を求められるのですが、一応入れておきました。これによってKyashリアルカードの発行手数料が実質無料になるようですが、還元率が特段高いわけでもないので発行するつもりは無いですが、ポイントはコンビニでの適当な買い物で活用しようかと思います。

マネーとバリュー

法律による関係で。PayPayに比べたら相当分かりやすいとは思いますが、ややこしかったのでまとめておいたものを公開しておこうと思います。メモ書きをほとんどそのままコピペしたものですが参考になれば幸いです。


資金決済法において送金のための資金(電子マネーとも)は明確ではないが以下のように定められている。

第二条の二 金銭債権を有する者(以下この条において「受取人」という。)からの委託、受取人からの金銭債権の譲受けその他これらに類する方法により、当該金銭債権に係る債務者又は当該債務者からの委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)その他これに類する方法により支払を行う者から弁済として資金を受け入れ、又は他の者に受け入れさせ、当該受取人に当該資金を移動させる行為(当該資金を当該受取人に交付することにより移動させる行為を除く。)であって、受取人が個人(事業として又は事業のために受取人となる場合におけるものを除く。)であること

要するに

  • 何らかの手法によって資金を受け入れ
  • それによって資金を移動された人が、個人か事業のために受け取るもの

が送金のための資金(場合によって出資法の預り金になる可能性あり)。Kyashマネーはこれに当たる。これに対しKyashバリューは前払式支払手段である。前払式支払手段は資金決済法上以下のように定義されている。

第三条 この章において「前払式支払手段」とは、次に掲げるものをいう。
一 証票、電子機器その他の物(以下この章において「証票等」という。)に記載され、又は電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。以下この項において同じ。)により記録される金額(金額を度その他の単位により換算して表示していると認められる場合の当該単位数を含む。以下この号及び第三項において同じ。)に応ずる対価を得て発行される証票等又は番号、記号その他の符号(電磁的方法により証票等に記録される金額に応ずる対価を得て当該金額の記録の加算が行われるものを含む。)であって、その発行する者又は当該発行する者が指定する者(次号において「発行者等」という。)から物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために提示、交付、通知その他の方法により使用することができるもの
二 証票等に記載され、又は電磁的方法により記録される物品又は役務の数量に応ずる対価を得て発行される証票等又は番号、記号その他の符号(電磁的方法により証票等に記録される物品又は役務の数量に応ずる対価を得て当該数量の記録の加算が行われるものを含む。)であって、発行者等に対して、提示、交付、通知その他の方法により、当該物品の給付又は当該役務の提供を請求することができるもの

プリペイドカードや交通系ICと法律的に扱いは同様。なお犯収法の観点から送金のための資金を移動させる行為(為替取引)を行うためには本人確認が必要とされる。2020年からは郵便による確認は不要。


以上メモ書きを最低限公開できるように修正したものでした。ややこしいと思うので一応表にしたものを出しておきます。

法的立ち位置KyashPayPay
電子マネーKyashマネーPayPayマネー
前払式支払手段KyashバリューPayPayマネーライト
企業ポイントKyashポイントPayPayポイント

役に立つのかなこれ

最後に

正直言ってpringなどに比べて渋いサービスな気はしていますが、周囲にKyashユーザーが多いので導入してみました。「まだ友達がいません」というそれなりの罵倒を送金・請求タブで受けたりはしましたが、割り勘の受け取りなどに使っていこうかと思います。

Writer

Osumi Akari