中国で流行していた新宝島ダンスの元ネタ

東アジアワイドなダンスミーム / 2023-02-06T00:00:00.000Z

TikTokというSNSをご存知でしょうか。私は存在だけ知っているのですが、どうやらそこでサカナクションさんの楽曲「新宝島」を曲としたダンスが流行っているらしいです。この文章を見て何が起きているかよく分からない私みたいな人のために、そのダンスがどこからやってきて、それが新宝島とどこで出会ったのかを簡単に調べてみました。

結論

  1. フィリピンのエンジニア(?)によるダンス動画
  2. 日本人による新宝島とのマッシュアップ
  3. bilibiliでブーム

新宝島

この記事を読んでいるような方の大半はご存じだと思いますが、「新宝島」というのはサカナクションさんによる2015年の楽曲です。

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漫画家を目指す若い男性を主題とした映画のために作られたこともあり、曲そのものの構造はシンプルながらも(ちょっとした)アングラ感と挑戦感がある音楽であると思っています。またMVはドリフを彷彿とさせるようなシンプルながらインパクトのあるものとして知られています。ではこの「新宝島」がMVのダンスではなく異なる振り付けで踊られるようになったのでしょうか。

Mathematics Dance Challenge

明瞭な震源は明確ではない…というかオリジナル動画は削除されているようなのですが、2019年5月7日以前に投稿された「Mathematics Dance Challenge」という動画がダンスの元ネタとなっているようです。これはダンスで四則演算の符号を表現するチャレンジ(?)らしく、フィリピンのエンジニアと見られる人によって広げられた(生み出されたかどうかは確定しきれていないので)と考えられます。

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上の動画は参考のために貼ったのはニュース動画なので多分流行してから若干時間が経っているものではないかなと感じます。このニュースの画面に表われている文字列「math dance challenge na pauso ng isang engineer, viral」をGoogle翻訳へ流し込むと、タガログ語で「エンジニアによる算数ダンスチャレンジ、口コミで話題に」と出てきます。

マッシュアップ

2019年5月26日に上の動画の作者がきちんと作った映像(オリジナルは発見できませんでしたが)と新宝島を組み合わせたマッシュアップ動画が公開されました。

この動画の作者の方はこの手の「ダンスをしている動画 + よく知られた音楽」という形のマッシュアップ動画を多数公開されており、この動画もそれに連なるものと言えます。ちなみにサカナクションの山口一郎さんはTwitter上で「おー!嬉しいな。」とコメントされています。

bilibili

このマッシュアップが日本でもそれなりに話題となったのですが、これがなぜか中国の方々のツボにハマったらしく、中国でも流行してしまうことになってしまいました。

中国では専ら「猛男版 新宝岛」と呼ばれ、様々な場所で様々な人が踊っている動画がインターネット上に多数投稿されています。中国ではBMLというニコニコ超パーティーみたいなイベントがあるのですが、そこでなぜか踊られたりもしています。

以上のような形で中国にまでこの新宝島ダンスが広まっていったと考えられます。ここに書いてある事柄については私が勝手にこうなんじゃないかと予測を立てながら調べて言った点がありますので、間違っている箇所が存在する可能性があります。その点についてはご了承の上、この記事をご活用ください。

最後に

インターネットで流行っているものの「震源」を調べるの、多分地震の震源を見つけるより難しいと感じてしまいました。何気に30分くらいかけてこの記事を書いたのですが、改めて見ると内容が4回使ったティーバッグくらいの濃さとなっている気がします。