共通テストとなって3回目の試験が2024年1月13日・14日に行われました。というわけで2024年基礎無し地学を勝手に解説していきたいと思います。さすがに全ての内容を一日の記事にしてしまうと長くなってしまうので大問ごとに分割してみました。この記事は大問2について扱っています。それでは、見ていきましょう。
注意
- この解説に付き、大学入試センターやその実施大学と一切関係はありません。
- 著作権関係の問題が発生する可能性がありますので、試験問題そのものの転載はしておりません。そのため大学入試センターや新聞社のWebサイトなどから問題を入手されることをおすすめします。
- この記事における内容の正確性は一切保証しておりません。
問1 - 氷が無くなった後のアイソスタシー
この問題はアイソスタシーを理解していれば簡単な問題です。アイソスタシーは以下のような状態で補償面での重さが等しいということを示しています。
この問題で問われているのは真ん中の状態から左の状態へと変化した場合、大陸地殻はどうなるかということです。というわけで1が正答となります。
問2 - もし地磁気が反対になったら
歴史的に見れば地磁気の方向は反転しています。現在では北極付近にS極が、南極付近にN極がありますが、これが反対になった場合オーロラの発生する場所と地殻に記録される磁気はどうなるかという問題です。そこまで悩む問題ではないと思いますが、オーロラは同じような場所で発生します。南極で発生していたようなオーロラが北極で、北極で発生していたようなオーロラが南極で発生しますがこれは結局オーロラは現在と同じ場所で発生することを示しています。一方残留磁気は事情が異なります。岩石が形成される際に磁気が記録されますが、当然ながら地磁気が反対になっていることから反対の時期が記録されます。というわけで正解は2です。
問3 - 沈み込み帯と火山フロント
この問題では「誤った」選択肢を1つ選びます。図を見ながら1つずつ確認していきましょう。正解を言えば答えは4であり、四国地方の地下にもフィリピン海プレートの上部にユーラシアプレートが存在するだけで、フィリピン海プレートは存在しています。四国地方に火山が無いのはフィリピン海プレートの沈み込み角が浅く、マグマが形成されないことが原因であると言われています。
問4 - 横ずれ断層の押し引き
断層の押し引きが理解が難しいものだと思います。そういう時はその地点が震源の方から「押された」もしくは「引き寄せられた」のどちらに当たるかを考えると良いでしょう。問題文によればA・Bどちらの点も震源の方へ「引き寄せられて」います。どちらの側から見ても反対側が左に動いているように見えることから左横ずれが発生したということが分かります。
またC点に立って地震が発生したことを想像してみましょう。そうすると震源の方から「押された」ということが分かります。ということで正解は1となります。
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最後に
昨年のものは固体地球感マシマシの問題でしたが、この問題はそうではない気がしました。また難易度もちょっと下がっていそうです。問3と問4はちょっと迷う要素もありましたが、きちんと地学に向き合えていれば全く問題ないでしょう。