「水はけがいい」もしくはこの反対の言葉として「水はけが悪い」という言葉を聞いたことがある人がこの記事へとやってきていると思います。また「水持ちがいい」もしくは「水持ちが悪い」という言葉もあり、これらがどのような関係性なのか分からなくなってしまうことがあるのではないかと思います。私も書いていて混乱することが無いことは無いのでまとめてみました。何かの参考になれば幸いです。
結論
- 水が地中にすぐに行くと「いい」
- 水持ちが悪い/いいと似たような意味
- 表面に水がどれくらい居座るのかを考える
なぜこの言葉が
これらの言葉が表現している状態はどのような状況かを初めに説明しておこうかと思います。一般に舗装されていない地面の多くはその程度の差こそあれ地面の中へ水が浸透していきます。といっても地表の近くからほとんど水が浸みこんでいかない場合や反対にめちゃくちゃな勢いで浸みこんでいくような場合もあります。
農業を行う際には撒いた水がどれくらい地表の近くに存在するかどうかが重要です。なぜなら根から水を吸うことを考えれば、適切な与える水の量を算定する際にどれくらい地表付近に水が残るのかを見る必要があるからです。水耕栽培を行わない限り水を与えすぎると根腐れの可能性がありますし、反対に少なければ枯れてしまうでしょう。例えば水を大量に必要とするイネのような植物は地表に水がある程度存在しないと育てることが難しく、逆に少ないほうが良い果樹などは地表に水が居座り続けられると困ってしまいます。
このような問題を考えるために「水はけがいい/悪い」や「水持ちがいい/悪い」といった言葉が存在します。
掃ける
結果からとなってしまいますが、言葉の意味をまとめてみると下の表のようになります。
はけ/持ち | 水がすぐに地中へ | 地表近くに残る |
---|---|---|
水持ちが | 悪い | いい |
水はけが | いい | 悪い |
めちゃくちゃ水が地中へ行きやすい場合は「水持ちが悪い」もしくは「水はけがいい」という言葉を、反対に地表付近に水が残りやすい場合は「水持ちがいい」もしくは「水はけが悪い」といいます。イメージとしては
- 水持ち: 地表周辺に水が残っているか度合い
- 水はけ: 地表付近からサッサと水が無くなるか度合い
を表わしていると考えればそこまで難しくはないものだと思います。この記事を読んだ上でも混乱してしまう方もいるかもしれませんが、このことを基に思い出していただければ幸いです。
最後に
- 前回のざっくりわかる堆積システムシリーズ: 本当に扇の形をしている扇状地
- 次回のざっくりわかる堆積システムシリーズ: 沖積平野というひねりの無い名前の土地
- 前回のジオ関係の記事: 琥珀発掘体験が出来る久慈琥珀博物館
学校教育の悪いところの1つとして、当たり前のように「水はけ」という外である程度過ごしたことないと実感がわかない上に言葉を使ってくるところだと思っていたので記事を書きました。決して記事のアイデアが思いつかなかったので水増しのために生成したものではありません。