○○のメッカという表現があります。サウジアラビアの首都であるメッカは比喩的に何かの中心であることを示すために使われます。個人的には「イスラム教のメッカ」という表現が好きです。では沖積平野が発展するような場所のメッカといえる場所はどこでしょうか。個人的には自然堤防の上だと思っています。
というわけで今回は「自然堤防(natural levee)」についてざっくりと見ていきたいと思います。
結論
- 川の近くにある
- ちょこっと高い
- 集落の適地
自然堤防
自然堤防は河川の近くに形成されることで知られる周囲に対してわずかに高い土地のことです。堆積作用の記事において詳細に書かせていただいているのですが、周囲に比べてわずかに高い微高地がどのように形成されるのかについて簡単に説明していきたいと思います。
河川から水が日常的にあふれてしまうことはあまりありませんが、上流部で大量の降雨があったなどの事由で一時的に河川から水があふれてしまうことがあります。溢れてしまった河川の水は元々持っていた運搬する力が極めて弱くなってしまうことが知られており、ストリームパワーの概念からも説明することが出来ます。
運搬する力が弱くなるとそこで運搬されていた砕屑物の一部は堆積するようになります。河道からあふれた水はそのすぐ外側においてこの変化が起こりますので、河川の周辺において堆積が行われやすくなると言え、これが何度も繰り返されるうちに周囲と比較して高い場所が形成されます。これが「自然堤防」です。
人間によって作り出された堤防のように水害を防ぐ機能はあまりないのですが、集落を作る場所には適しています。そのため自然堤防としてその地形が認識される以前から集落が自然に形成されていました。
集落
こうした自然堤防の上に形成される集落の例としては、以下のような場所が分かりやすいでしょう。
上の地図においては新潟県新潟市西区を示させていただいていますが、図内の中央を流れる西川は信濃川の支流であり、そこまで太い河川ではありませんが、長い歴史の中で氾濫を繰り返してきた歴史があります。そうした場所では被害を軽減するため周囲と比較して高い場所に集落が自然に形成される傾向があります。
わずかに高いため地図上では分かりづらいものとなっていますが、明らかに人が集まっている場所が分かるかと思います。そして先述した通りそれは河川に沿ったものになっています。
最後に
次回のざっくりわかる堆積システムシリーズ: 三角州という分かりやすい堆積地形
特に前文が思いつかなかったので、クソねむ状態で書いたものをそのまま掲載してしまいました。翌朝の筆者でさえ意味不明な文章をネットの海へ放流するのはいかがなものかという極めてまともな意見が聞こえてきそうですが、目と耳をふさぐことによって対処していこうかと思います。