海底には様々な地形が存在し前回の記事では「海底谷」について紹介させていただきました。今回の記事においては海底にある地形の中で有名なものであるものの1つである海底扇状地についてざっくりと説明させていただこうかと思います。
結論
- 海底にも扇状地はある
- クソデカになりがち
海底扇状地
前回の記事では海底において新たに形成される谷について紹介させていただきました。海底谷というのはその形成過程があまり直感的でないと思うので理解に若干引っ掛かるところがあったのではないかと思います。しかし今回紹介させていただく海底扇状地については扇状地そのものがどのように形成されるのかについて理解されていればそこまで難しいものではないかと思います。扇状地が何かについて明瞭な理解が無い方はリンク先を参照した上で読み進めていただければ幸いです。
前回の記事では海底に谷が出来るとしましたが、ここでV字谷と扇状地の関係性を考えてみると、谷から出ていくとそこには扇状地が必然的に形成されることが分かるかと思います。海底に谷が存在することから必然的に扇状地も海底に形成されます。ここで特徴的なのは海底谷が長くなりがちになるのと同じように、扇状地もデカくなりがちということでしょうか。もちろん全ての海底扇状地がデカいわけではありませんが、地上にある扇状地に比べて大きくなる傾向が見られます。
この海底扇状地は主に混濁流によって形成されることが知られており、いわゆる砂泥互層が見られることが多いということもよく知られています。
ガンジス川
海底扇状地は様々な場所に存在しますが、今回は世界最大規模の海底扇状地について軽く触れておこうかと思います。世界最大規模の海底扇状地はインドの東部にあるガンジス川の河口から端を発している「ベンガル海底扇状地」です。これは極めて巨大な海底扇状地で、インド半島のサイズよりも一回り大きいくらいと考えていただければ大まかにあっているかと思います。
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ベンガル海底扇状地について直接説明した動画ではありませんが、昨年7月に寄付金を募っていた海底掘削船のプロジェクトの解説動画を貼っておこうかと思います。デカいですね。詳しい話は「ベンガル海底扇状地というデカ扇状地」という記事で説明させていただいたので、そちらをご参照いただければ幸いです。
最後に
次回のざっくりわかる堆積システムシリーズ: ベンガル海底扇状地というデカ扇状地
というわけでざっくりと海底扇状地について説明させていただきました。あまり詳しくないので本当にざっくりとしたものとなってしまいましたが、理解の助けになっていれば幸いです。